厄祓いと厄除けどう違うの?

【厄祓い】と【厄除け】って何が違うのだろう?調べてみると、この様な違いがありました。
【厄祓い】
神様の御加護により災厄から身を護るため、神社に参詣をして、自身についている災厄を祓う事。
【厄除け】
お寺ですでに身にまとった厄を取り払うもの。お寺にて祈祷や護摩祈願が行われる。
宗派によって行っていない所や同じ宗派でも行っていない寺院もある。
同じ厄でも取り扱いが随分違っていて驚きました。更に調べていくと、そこには穢れという思想が関係しているとされています。神道では死や血を穢れとし、神葬祭(神道のお葬式)は必ず神社以外多くは自宅で行います。これは穢れを神社、つまりは神様の所へ持ち込まない為との事。古代では神事の祭祀である皇族や貴族等は葬式にはでなかったとされています。
古事記には日本の国土を生んだとされるイザナギが、亡き妻イザナミに会いに黄泉の国へ行ったものの、あまりに変わり果てた妻の姿に驚き一目散に逃げ帰ったというお話もある位です。反対に仏教では死は穢れとはされず、通夜~葬儀は寺院で行うのが当たり前でした。
こちらは諸説あり色々難しい所ですが、お釈迦様も死後の世界については口にしなかったそうです。そこから死について考える事は仏教界の一つのテーマとなり、その中の考え方として、地獄絵図や極楽浄土というものが生まれたとされています。調べていくと実に色々な考え方があるものですね。
また、お世話になっている神主さん曰く
「厄年を迎えるとは、昔から地域社会において一定の地位となる年齢を意味し、また神事に多く関わるようになってくる年齢であるともいえます。厄年の「厄」は、神様にお仕えする神役の「役」ですから厄祓いによって心身を清める事が大切です。」とのことでした。
こちらはお恥ずかしながら、いまいちピンとこなかったのですが、古代~近代の平均寿命を考えていくと合点がいきました。
飛鳥平安時代は平均寿命が30才
江戸時代は32~40才
明治~大正は45才
42才という年齢は、つい100年前には鬼籍に入っていてもおかしくない年齢でした。葬祭業に従事している身でありながら、今更なのかもしれませんが、自分のこれからと、もしもの時の備え(終活)についてこの機会に考えてみたいと思います。