
病気のご家族を見送るとき、「何をしてあげるのが優しさなのか」と迷うことはありませんか?
先日、あるお客様の葬儀での出来事です。故人は生前お酒が好きでしたが、体を壊す原因にもなっていました。そこで、ご家族に末期のお酒を手向けてもらうのはどうかと提案しました。
するとご家族からは、「お酒で具合が悪くなったのに、飲ませていいのかな」と迷いの声が返ってきました。
体調を崩していた方の最期を前に、どうしたら安心させられるのか考え込む瞬間でした。
そこで住職の言葉を思い出します。
「病気だった方も、亡くなると身体の悪いところは全部治るんですよ。」
亡くなった後は、肉体の苦痛から完全に解放され、心も安らいでいます。そのことを意識するだけでも、ご家族の心に少しの安らぎが生まれます。
実際に末期のお酒を手向けていただき、ご家族も安心して手を合わせることができました。
亡くなった後のこうした時間は、故人を見送る大切な時間であり、思い出を分かち合い、心を整理する機会にもなります。
小さな心遣いや提案ひとつで、ご家族の心を少し軽くしてあげられたと実感できた瞬間でした。
特別なことをするよりも、安心と安らぎを意識することが大切です。
心の整理で迷ったときは、ほこだて仏光堂のスタッフまで遠慮なくご相談ください。
安心して過ごせる時間のため、心から寄り添いサポートさせていただきます。